
去る3月7日、東京・大阪・福井の各拠点メンバーが一同に集まり、今期の活動報告と来期の目標を発表する研修「ZYYX DAY 2025」が開催されました。
今回は、この時に発表された「モダンシステム開発」を取り上げ、ジークスが開発の質の向上に向けてどのような取り組みを進めているのか、背景やメリット、今後の目標についてご紹介します。

アジャイル開発やクラウドネイティブなど、様々なトレンドが示すモダンシステム開発の必要性
研修当日のプレゼンは、モダンシステム開発推進のリーダーを務めるマネージャー 和田から発表されました。
そもそも「モダン開発」という言葉の明確な定義があるわけではありませんが、一般的には最新の技術・開発手法・ツールを取り入れたソフトウェア開発を指します。
例えば、以下のようなものがモダン開発に含まれます。
- アジャイル開発の採用
- CI/CD(継続的インテグレーション / 継続的デリバリー)
- クラウドネイティブ技術の活用
- マイクロサービスアーキテクチャ
- モダンフロントエンド(React, Vue, Svelte などのフレームワーク活用/TypeScript の活用)
- インフラ as Code(IaC)
- DevSecOps文化の導入
などなど。つまり、効率的でスケーラブルな開発アプローチを積極的に導入しよう、という考え方です。現在ジークスでは、事業部を横断するメンバーで準備が進められています。
ちなみに推進チームの名前は「Z族」、その昭和臭ただようチーム名からも職人的なオーラが感じられますね。
各プロジェクトの現場でも、クラウドネイティブ開発の対応状況や、上記にあるようなトレンドの開発手法、ツールを活用したシステム構築の要望が増えたことで、正式にこの活動が始まったという経緯がありました。加えて、現場では共通システム基盤の構想が以前から議論されており、会社側と現場の目線が一致したことも要因です。
各プロジェクトチームは、クライアント要望に合わせて独自の開発を行い、トレンドに準じた導入やツール活用も行っています。しかし、開発効率など様々な点で、全社で統一されたフォーマットや標準的な開発プロセス導入の必要性は年々高まっていました。これは、他の開発現場でも見られる状況ではないでしょうか?本取り組みでは、そうした「統一性のなさ」や「組織としての一定品質」に対する課題に対し、開発品質と効率を両軸で向上させることを目指しています。

ZYYXならではのモダンシステム開発の模索
それでは、今回のモダンシステム開発の組織化・活動がどのようなものなのか、具体的な内容をまとめます。
- 統一された開発基盤の確立
前述の通り、「モダン開発」といっても定義が曖昧になりがちです。本取り組みでは「最新知識や経験を活かしながら、品質と開発効率を維持するための標準を明文化する」ことを重視します。 - 7つの専門チームによる推進
この取り組みは、フロントエンド、バックエンド、インフラなどの7つの専門チームで構成され、各領域でベストプラクティスを定めて推進していきます。 - 週2時間のコミットメントとナレッジ共有
当初は有志による活動としてスタートしましたが、今後は正式な業務の一環として進められます。週2時間を確保し、各チームがマイルストーンを達成しながらナレッジを蓄積。その結果を組織全体に共有していきます。 - マイルストーン設定と改善活動
半年後をゴールと設定し、各チームの進捗報告を毎月収集。プロジェクトへ適用できるものは適用し、結果をZ族(当委員会)にフィードバックしながら、基盤化を進めます。 - 顧客への価値提供
この取り組みが社内に定着し、開発レベルが向上することで、最終的にはクライアント企業様への提供価値も向上し、新規案件獲得にもつながることが期待されています。

モダン開発のその先へ
この活動を前に進めるために、社内でモダン開発に関する知見を共有し、最新技術の習得や開発効率の向上を図る日「モダン開発デー(仮)」も設立しました。
今回は研修で発表された内容をご紹介しましたが、活動成果が形になれば、推進メンバーは以下のような企画も実施したいと考えています。
- 成果物の対外発信
成功したマイルストーンは社外にも公開し、ジークスの技術力を発信する計画も進行中です。
また、ナレッジ共有のシステム化として、過去の知見を蓄積しAIを活用した検索システムを導入することで、開発者がより効率的に情報へアクセスできる環境を整えることもできます。
私たちZYYXの「全社的なモダンシステム開発の促進と強化」は、単なる技術の導入ではなく、開発プロセス全体の標準化と効率化を目指す取り組みです。各チームのマイルストーン達成に向けた活動を通じて、組織全体の技術力向上と企業価値の向上を実現していきます。
この活動の今後の進捗と発展にもぜひご注目ください。