今回ご紹介するのは、2022年に中途採用で入社した田中みほさん。未経験で他業種からの転職だったにも関わらず、入社からわずか2年で社内表彰を受けるなど、ディレクター兼マークアップエンジニアとして活躍しています。田中さんが短い期間で力をつけ、周囲から頼られる存在になった背景には、彼女のパーソナリティはもちろん、ジークスならではの環境・体制や、あるメンバーとの出会いがありました。
中途入社2年目でアワード受賞!その原動力は…?
中途入社から2年ほどで成長を遂げ、各プロジェクトで欠かせない存在となっているディレクター・田中さん。四半期に一度の社内表彰「ジークスアワード」では、2024年前期に社員2名からのダブル「推薦賞」と「ZYYX MVP 銅賞」を受賞しました。そんな彼女の原動力は、負けず嫌いな性格と、社内メンバーとの積極的なコミュニケーションのようです。
「私の中で『できない』『わからない』は、与えられている仕事、自分のするべきことができないのとイコール。それが悔しいから、わかるまで調べてやりきりたいんです。
ジークスは事業部が分かれていて、ふだん一緒に仕事をしないメンバーもいます。だからといって、話さないのはもったいない。会ったら、めっちゃ熱い人かもしれないじゃないですか? そうやってそれぞれのパーソナリティを知るのは楽しいし、もし私が社内で『こんなことしたいな』となったときも同志を見つけやすいですよね」
そう笑う田中さんは、実は未経験でジークスに入社したディレクター。さまざまな壁を乗り越え、先輩や同僚から成長の糧を得て、めきめき実力をつけてきました。
「前職は、人材紹介会社の営業事務。と言っても、顧客企業の新卒説明会の司会進行や採用方法の検討など、さまざまな業務を担当していました。その企業では紙媒体による採用活動を推していたんですが、ウェブを使った採用をどう進めていったらいいのか自分なりに考えるうちに、ウェブページをつくることに興味が湧いてきました。
ジークスは企業としての芯というか、プライドを持っている印象でした。あとは面接で出てくるメンバーが、一環して『いい人』(笑)。社員同士のつながりを大切にしていることも伝わってきて、素敵だなと思っていました。最終的には、意欲さえあれば、幅広いプロジェクトに取り組ませてもらえるところが決め手になりました」
「負けず嫌い」が成長の壁に!?
ジークスにとって、未経験の中途採用はレアケース。ディレクターとして入社した田中さんは、コーディングの研修などを経て、マークアップエンジニアを兼ねながら徐々にプロジェクトに関わるようになっていきました。
「レビューなど、限られたタスクから担当して、チームリーダーが個別にフォローする場も設けてもらいました。最初は『何もできない…』と思っていましたが、できることから任せてもらったので、悲観的にならず前向きでいられましたね。
保守系の軽微な案件から始まり、それに慣れたところで新規プロジェクトにかかわるように。選考段階で聞いていたとおり、いろんな案件に入って場数を踏むことを大事にしてもらいました。最初はHTML、そこからJavaScriptで動きをつけたり、設計の部分も含めて身に着けて、今に至っています」
一見、順調にジークスでキャリアを歩んできたように見える田中さんですが、武器にしている負けず嫌いな性格が、最初は成長の壁になったそうです。
「私は自分で解決したい意欲が強くて、ディレクターとして案件に入っている時に、仕様書に書いていない部分を自分の解釈で勝手に進めたこともありました。後から『違う』と言われて、一からやり直しという経験もしています。
そんな時、私がわからないのを先輩が察知して、声をかけてくれることが多かったです。正解を教えるんじゃなくて、私が自分で答えを出せるようにヒントを与えて、時には一緒に手を動かしてくれる。状況に応じて必要なアドバイスをしてもらえたので、自分でやりきりたい私には、ありがたい助け船でした」
周囲のフォローもあり、ディレクター、そしてマークアップエンジニアとして歩みを進めていた田中さんでしたが、悩んだ時期もあったそうです。
「浅く広くいろんなことをやっていて、『何も身になっていないんじゃないか』『私はどこに行くんだろう』と思っていました。そんなときに自ら希望してアサインしてもらったのが、大手ハウスメーカーさんのフロントエンド開発でした」
外部パートナーが「恩師」に
このプロジェクトでは、社外パートナーさんのディレクションの下で実装を手掛けることになった田中さん。ウェブデザイン・フロントエンド開発で20年以上の経験を持ち、UIにも知見があるパートナーさんは、田中さんにとって知識の宝庫でした。
「パートナーさんに最初に言われたのは、『あなたができるとは1ミリも思ってないから、安心して』という言葉(笑)。『わからなくなったらなんでも聞いて。調べたら情報は出てくるけど、それが正しいか、あなたにはわからないと思うから』という話もありました。技術力の高い方だし、『なんでダメなのか』の理由を含めてフィードバックをもらえたので、そこは開き直って仕事ができました。
印象的なのは、『自分だけが理解できるコードではダメだよ』と指摘を受けたこと。社内でクローズする案件であるほど、『この書き方でわかってくれるだろう』と考えがちですよね。でも、命名規則やGitの使い方など、ルールをしっかりつくり運用していけば、誰にとってもわかりやすいコードになる。そこを習慣づけることで、もっと大きな案件に対応できる体制をつくることができると学びました。
社内でずっと仕事をしていると、良くも悪くも、従来のやり方に慣れてしまいます。だから、こうして知識豊富なパートナーの方にフィードバックをもらえると燃える(笑)。社内の他のメンバーにもそれを共有・還元できるいいチャンスだし、私自身がディレクターとして対応する時の、実装者へのフィードバック力もつきます」
そうした学びを糧に、「わからないことはそのままにしない」「実装は拡張性や汎用性を」と意識してキャリアを重ねてきた田中さん。実装者との橋渡し役となるディレクターとしても改善に取り組んでいます。
「以前は仕様書などの必要な資料を引っ張ってきては、Slackで実装者へ連携していました。でも、自分のメッセージが膨大なテキスト量になって、他の人の重要な情報が埋もれてしまうし、案件ごとに毎回同じことをやるのはすごくムダだと思っていました。
そこで思いついたのが、Notionの活用。WBSやデザインなど、最低限連携しなきゃいけない項目はある程度決まっているんです。テンプレートを作成して、追加の連携事項があれば書き足せばいいし、1か所にまとめて管理しておけば、他のメンバーがアサインされてもすぐ確認してもらえます。『ここに情報を蓄積する』と決めることで、過去案件で出た課題をもとにした対策フローも作れたので、ディレクションがだいぶ楽になりました」
「やりたい」を応援してくれる場所
中途入社から2年を経た田中さんに前職との環境の違いを改めて聞いてみると、ジークスには「自分を見てくれる人」がいるという点を挙げてくれました。
「前職は良く言えば放任主義でしたが、実際は丸投げ状態で、評価もフォローも受けられない面がありました。ジークスは、各プロジェクトとは別にチームが構成されていて、チーム内の先輩も『困っていることはないか?』と気にかけてくれる環境・体制があります。そこが、安心して仕事ができる理由ですね。
私は未経験で入社して『技術的に太刀打ちできるのか』と不安でしたが、ジークスにはわからないことを責める文化はありません。『わからないなら、ここから始めよう』と言ってもらえるし、経験を積んで業務を進める中で、自分が意欲を持てる案件にアサインしてもらってきたと思っています」
そして今後は、ディレクターはもちろん、エンジニアとしての技術力も磨いていきたいと田中さんは語ります。
「今までは、先ほど話した外部パートナーさんからいろんな学びを得てきました。今のプロジェクトは運用案件で改修もあるので、これからはもっとフロントエンドの設計や思想を理解して、自分で最後まで対応できる力をつけていきます。
今、Vue.jsとTypeScriptを使っていて、とくにVue.jsを使っている人が社内に多くないので『Vue.jsといえば私』と言われるようになりたいですね」
未経験でディレクターとして中途入社し、短い時間で力をつけた田中さん。負けず嫌いな性格が最初はハードルになってしまいましたが、人とのかかわりをポジティブに捉えられる性格を生かして、「恩師」となった外部パートナーさんから多くの知見を得て、自分の力に変えてきました。
最後に、この記事を読んでいるみなさんにメッセージをもらいました。
「ジークスは『やりたい』を応援してくれる会社です。自分がどういう案件をやりたいか、どんな技術を使いたいかを主張できる環境。とくに未経験だと業界や技術についてわからないこともありますが、声を上げれば耳を傾けてもらえます。そうした思いを持った人と、ぜひ一緒に働きたいです」